平成29年度運動方針

一 運動方針

アメリカ、フランス、韓国等では大統領が交代し、2017年は欧州を中心に国政選挙が数多く実施されるなど、世界の政治と経済は大きな変革期を迎えている。我が国においても、衆議院議員の任期が平成30年12月13日までとなり、解散総選挙をにらみながらの緊張した国会運営が続くことになると思われる。

このような状況下における平成30年度税制改正に向けての喫緊の課題として、「消費税の複数税率制度とインボイス制度導入の見直し」「所得税の人的控除及び控除方式の見直し」「中小法人に対する繰越欠損金控除制限及び外形標準課税の不適用」「償却資産に係る固定資産税の抜本的見直し」「マイナンバー制度における個人事業者番号の導入」が挙げられる。

特に、消費税率引上げに伴う低所得者への配慮は、複数税率制度の導入ではなく、単一税率の維持による給付措置により行うべきであると、本連盟では従来より要望を行っている。法施行まで残り約2年となった現在において、インボイス制度導入に伴う事務コスト負担や免税事業者排除の問題とともに、より強く見直しの運動を行っていかなければならない。

一方、東京税理士会においては、税理士制度が、次世代を担う若年層にとってさらに魅力ある制度として将来にわたり維持・発展できるよう、あるべき税理士制度の構築に向けた検討が進められている。本連盟としても東京税理士会の求めに応じ、必要な施策を講じていく必要がある。

なお、災害関連税制については、平成29年度税制改正において、災害関連税制の恒久化が行われたが、より一層の税制面からの迅速な被災者支援を可能とするための税制の確立に向けた運動を行う。

本連盟は、このような社会情勢を踏まえて、税理士の社会的・公共的使命を一層自覚しつつ、税理士に対する社会的評価の向上をめざし、東京税理士会及び単位税政連並びに国会議員等後援会との連携を図り、納税者及び中小企業とともに、次に掲げる運動方針を強力に推進する。

1.社会の要請する国民のための税理士制度の確立

2.憲法の理念に立脚した公平な租税制度の確立

3.納税者の声が反映された税制の確立

4.租税立法手続の透明性の確立

5.税務行政における適正手続の確立

6.中小企業のための企業法制の確立

7.税理士の公益的業務への参画

8.社会の変動に対応した税政連の組織及び運動の確立

二 重点運動

上記の運動方針に基づき、国会及び地方議会関係者、日本税理士政治連盟、中小企業団体及び消費者団体等との連携並びにマスコミ対策を強化し、次の重点運動を強力に展開する。

1.税理士に対する信頼と納税者利便の向上を図る観点から更なる税理士制度の発展を目指して、運動を行う。

2.税の専門家として、中小企業に過重な負担をもたらすことのないよう、納税者の声が反映された税制改正を実現するための運動を行う。

3.マイナンバー制度の導入が申告納税制度に与える影響を検討し、適切に対応する。

4.東京税理士会、支部、単位税政連との連携を図り、組織強化及び財政確立のための運動を行う。

5.本連盟の政策実現を図るための真の代表を国会及び地方議会に送るため、単位税政連及び国会議員等後援会と連携しつつ強力な運動を行う。また、新たな国会議員等後援会の設立を促進する。

6.納税者の権利利益を擁護する立場から、税務行政の改善及び適正手続の確立を図る国税通則法の目的規定の改正と納税者権利憲章を策定するための運動を行う。

7.政府における規制・制度改革の動向を注視しつつ、税理士制度に与える影響に適切に対応する。

8.司法制度に対しては、国民のための司法制度構築をめざし、税理士の立場を踏まえて積極的な役割を担うための運動を行う。

9.災害関連税制については、被災者に対し、より一層の税制面からの支援が必要であるため、迅速な被災者支援を可能とするための税制確立に向けた運動を行う。

10.税理士に期待される社会的役割を踏まえて、登録政治資金監査人制度、地方自治体・地方独立行政法人等の監査制度、行政不服審査法改正に伴う審理員制度の充実等に資するための公益的業務に積極的に参画していくための運動を行う。

11.税理士法第52条違反行為等、業務及び職域の侵害となる動向に対して厳格に対応する。

12.国及び地方公共団体の公会計制度改革(複式簿記・発生主義会計)の実現のための運動を強力に行う。

13. 本連盟の活動状況の広報を充実し、会員及び外部関係者からの意見集約に努めつつ、積極的な活動を行う。

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